雨雲、のち晴れ空

創作と日常と

壁だらけ

あっという間に入社して2ヶ月が経った。


最初の1ヶ月は研修だったから、実際に配属先で働くようになったのは1ヶ月とちょっと。

与えられた仕事は終わらないし、相変わらず電話応対は慣れない。気付いたら定時を過ぎている。全てメモをまとめて見返せるようにしておかないと業務を遂行することすらできない。

先輩の仕事を妨害してくだらないことばかり聞いているのが申し訳なくなる。

周りがテキパキと仕事を進める中、何もできない自分が嫌で仕方ない。

それでも、とにかく食らいつかなければと毎日必死に生きている。


先日あった面談で仕事の本質を捉えてほしいと言われた時、意味がよく理解できなかった。

目の前のことをやるので精一杯なのにと。


けれどそうじゃない。

わかっていないと応用が出来ないのだ。

もともと勉強するにおいても応用問題が苦手な人間ではあったけれど、どうやら仕事も同じらしい。

業務の目的がわかっていないから、アホみたいな質問をしてしまう。目の前のことしか見ていないから、目の前の失敗しか受け入れられない。

それが少しだけわかった気がした。


わかってはきたんだけれど、実際にそれを考えて仕事をするのは難しい。

私は学生時代の委員会でもアルバイトでも、何事も繰り返し失敗してある程度覚えてからでないと、全体が見えない人間だった。


つまり、要領が悪いのだ。私は。

時々その現実を思い知らされて泣きたくなる。


泣いたってどうにもならないけど。

今はただ、教えてもらえることを必死に繰り返すことしかできない。


2021/06/01